アメリカに長嶋茂雄的リーダーが生まれる日?

今年も世界最大(級)のスポーツイベント、スーパーボウル(米国のアメリカンフットボールプロリーグNFLの年間決勝戦)の時季がやって来ました。

 

この記事は、普段アメフトなんて全然興味ない人も、年にこの時季だけ「ニワカ」ファンになって一試合だけ見てみると、「アメリカの今」「時代の流れ」が凄くわかる体験になるよ・・・というオススメ記事です。去年からやってます。

 

特に、世界がどんどん複雑化していく中で昔ながらの「伝統的アメリカンヒーロー」が難しくなってきた時代に、ひょっとして「長嶋茂雄的リーダー」がアメリカで必要とされつつある流れってあるんじゃないか・・・というのが今年の記事のテーマです。

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バブル女性は日本の新しいお見合い仲介者になれるか?

「お見合いオバサン」とかいう定型的表現がありますが、そう言うと「誰がオバサンだって?」的な問題を引き起こしそうなので、「お見合い仲介者」とか政治的に正しそうな言葉を使ってみました。

 

ひょっとすると今後そういう「新しい形の”おせっかいお姉さん”」たちが、古い時代に担っていた縁結び機能を文脈として蘇らせて行く流れってあるんじゃないか、あったらいいな・・・と最近思うことが色々とあったので、それについて書きます。

 

これは、最近話題になっている本、

amzn.to

の書評&紹介文でもあります。

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年末年始にすぐ読めて中国の今が物凄くわかる本の紹介

歴史的「合意」に湧く日韓関係ですが、その背後でより大きな問題になっているのが中国ですよね。

 

ついこないだ日本を抜いて世界二位になったかと思えば、今や名目GDPでは日本の二倍を超える規模になり、しかし色んな意味で「お騒がせ」な存在であることは変わらず、東アジアの局地的な問題ではすまない全世界的に巨大な問題になっている。

 

たまたま今私が書いている本でも、全然中国関係の本じゃないのに、「中国のことについてのある程度の見通し」を持っておかないと書けないな・・・と思う部分があったので、色んな関係本をまとめて読むことになりました。

 

その中で、軽く読める本なのに、読む前と後とで全然違う「中国がわかった感」が感じられた本があったので、今回のブログはそれを紹介しつつ、中国は今後どうなりそうか?、そして日本及び諸外国はどう彼らと関わっていくべきか?について考えてみたいと思っています。

 

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日本は言いたい事全部言った方が韓国と仲良くなれる!

この記事は、テロが当たり前になった時代に、それでも理想を諦めないとしたらどういう「正義」を考えるべきか・・・という連続記事の一環です。(この記事単体でも読めます)

 

今回は、「正義についての古い考え方」が解決の根本的障害となっている日韓問題について、この連載の考え方を敷衍してみます。

 

タイトル見て「そもそもヤツらと仲良くなりたくないわ!」と思ったネット右翼さん、あなたのその気持ちも全部面と向かってもっとぶつけていくようにしたほうがむしろ良くなるはずだという話です(現状すでにそうしているともいえますが、そのことによって日韓関係は混迷を極めているようで実は本当の相互理解へ向けて動いていってるんだという話だと捉えても良いかもしれません)。

 

韓国人がよく、「日本人はココロの底の本音を隠して上辺だけニコニコしてるから信用できない」と言うたぐいの話をします。いやいやあんたらはむしろ全部出しすぎやろ!と私たちは思うわけですが、そういうレベルのすれ違いというのも、案外馬鹿にはできないところもあるように思います。

 

漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の有名なセリフに、主人公のジョナサンの大事なオモチャを愛犬ダニーがくわえて離さなくなっちゃった時に、彼の父ジョージ一世が、「それは無理やり引き離そうとするからだ」ということで、以下のように教えるシーンがあります。

逆に考えるんだ。「あげちゃってもいいさ」と考えるんだ。

 

 この問題に関して言うと、こうです。

ジョジョ、逆に考えるんだ、嫌われちゃってもいいさ・・・と考えるんだ

 

これは、やけくその、もうあいつらなんか知らないもんね!けっ!というような話ではありません。

 

むしろ、テロが常態となっていく世界のあたらしい不安定さの中に、「今の時代に必要な本当の相互理解ってなんだ?」という真摯な問いの結果として出てくるソリューションなのです。

 

今回はそういう話をします。

 

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「テロリストとも話せば分かる」は本当に実現できるか?

「テロリストとだって話せば分かる、酒を酌み交わせばわかる」的な理想主義について、まあ無理なもんは無理だという現実は認めた上で、理想を諦めないためには何ができるだろうか?ということを考える記事を書きます。

 

結論から先に言うと、

 

酒を酌み交わせば理解しあえるぜ!というのは、自分以外の誰の人生についても、たった一時間酒飲みながら話せる程度の事情以外は俺は勘案しないよと言ってるようなもの

 

なので、

 

本当に話せば分かるを目指すなら、世界の見方全体を変えようとする必要が出てくるんだ

 

・・・ということになろうかと思います。
 

では以下本文です。

 

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テロが当たり前の時代の『あたらしい正義』について。

フランスのテロ事件は、今まで「その話は公的には黙殺することで現代社会を成り立たせていた」問題をすべて白日の下に晒しつつあるように思います。

 

ベイルートの死者は無視なのに、パリで死者が出たら全世界が大騒ぎするってどうなんだ?という話は、事件以前だってずっと「リアルに存在する大問題」でしたが、事件前にこんな話を堂々とフェイスブックで言い出したら「はいはい中二病」扱いで黙殺されていたようなことです。

 

それが今や、全世界的にホットな話題になり、”キャッチーでファッショナブルな範囲で”堂々と扱える内容になった。(余談ですが私は少年時代”にザ・イエローモンキー”というバンドが好きで、こういう問題を扱った彼らの有名な歌詞をネットで酷評されまくっていたのを見ていたので感慨深いものがあります)

 

 

また、「テロをする人間にはテロをする人間の正義(あるいは少なくとも”切実な事情”)がある」という話と、「テロリストをちょっとでも擁護することはそれ自体許されないことだ。たとえどんな事情があってもだ!」という立場には、どちらにもかなりの真実性が含まれているように思います。

 

正義が一元的なものではなくなり、いろんな正義があり、それぞれが必死にその正当性を主張している。その「主張」は、言葉によるものに収まらなくなり、デモならいいけどテロにすらなるようになっている。

 

こんな時代に、「正義」という言葉を私達はどう考えたらいいのでしょうか?

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